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初めて日本語で小説を読んで

文 仙珠 (韓国・10年卒)

 吉本ばななは韓国でも人気がある有名な作家だ。だから私も彼女の小説を何冊か読んだことがある。もちろん韓国語に翻訳されたものだ。その頃、自分が将来彼女の小説を東京で、しかも日本語で直接読むことができるなんて、全然想像しなかった。

 でも、今回選択授業で私は彼女の小説を最後まで日本語で読みきった。小説のタイトル『哀しい予感』の内容がもちろん100%理解ができたわけではなかったが、日本語で読む時の感じは韓国語で彼女の小説を読むときの感じと全然別だった。

 「…確かにその午後の空は不思議な色をしていた。…」「梅雨だからね」のような小説の内容は、今私が日本に住んでいるから日本の梅雨時の空の色がどんな色かを充分思い浮かべることができた。長くて雨も多い日本の梅雨の雰囲気とこの小説の主人公の心の雰囲気と、なんだか似ている感じがあった。

 前、韓国では想像だけで読んでいたが、日本では生活しながら感じた日本らしい風景や季節感とともに読んだのですぐ理解ができた。

 小説の後半部分にある「これが何だかこたえられないくらい甘ずっぱかった。」という表現も、日本語で初めて小説を読んでいる私に新しくて特別な意味を感じさせた。韓国にももちろん食べ物と関係する表現がたくさんある。だから、「甘くてすっぱい」味がどんな意味か、心の中でそんな感情を持っている人はどんな気持ちか、小説の最後までずっと思い浮かべて読んだ。

 彼女の小説は色々な人物が出てくる。主役「弥生と哲生、弥生の姉、その姉の恋人正彦」など、彼女の小説は一人一人の心を表すためにたくさん微妙な表現が使われている。日本語でその表現を読むとき、韓国語で読んだ時よりもっともっと自分ばかりの感じが生まれた。さらに途中で諦めずに最後まで全部読んだ感動も大きかった。
 今回、これから日本の小説を読んだら作家の気持ちが分かるという自信を持つことができた。小説のタイトルは「哀しい予感」だけど全部読みきった私にとって、これは「うれしい予感」の始まりかもしれない。

( JET通信62号 2010/05/26 )

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