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マンちゃんの涙

Youtubeで視聴 「2010 JET日本語学校 スピーチコンテスト 最優秀賞」


李光峻(台湾)


皆さんは日本へ留学して、このJET日本語学校に通ってるということは、日本語がネイティブではないですね。すなわち、日本語が母国語でないということですが、それによって、日本で生活している中で、困ったことはありませんか?

例えば、日本語での単語や表現などがわかるのに、その背後に隠された意味やニュアンスの思い違いで相手の言わんとすることを誤解してしまう場合も決してすくなくありません。本日は皆さんにこの様な話をさせていただきたいと思います。

まずは一つ最近起きた事例をご紹介します。ある女の子がついこの前早稲田大学の大学院の面接を受けました。面接が終わって教授が彼女に「よく頑張ってたね」と言いました。その一言が彼女を精神的に凄く窮地に追い込みました。彼女は狂ったかのように、僕と会う度に「『よく頑張ってた』ってどういう意味?」と問い詰めてきます。ご飯を食べる時も、電車の中でも、MSNでチャットしている時も、授業と授業の間の休み時間にも、口を開けば、必ずこの質問が出てきます。おかけで、タバコが嫌いな僕は彼女の質問から逃れる為に、休み時間にタバコを吸うようになりました。


「『よく頑張ってた』って、褒め言葉だと思うよ。考えすぎる必要はないぞ」と、僕が何回彼女に説明しても、彼女は「シュンさんはカッコー良くて、やさしくて、いい人だってわかるけど、結果はもうわかってるから、慰めてくれなくてもいいよ」と、僕の言うことを信じてくれませんでした。「じゃ先生に聞こうよ」と、担任の山口先生に今回彼女が落ち込んでいる原因を伝えたら、先生は「何だ、それで落ち込んでいたの」と笑っていました。山口先生曰く、教授が「よく頑張ってた」と言ってくれることをポジティブに、プラス方向に捉えてもてよいそうです。

さて、皆さんは「よく頑張ってたね」と言われたら、どのように理解するのでしょうか?どのように反応するのでしょうか?「よく頑張ってた」という言葉は日本語で一体どんなニュアンスが含まれていると思いますか?
既にご存知かもしれませんが、彼女は念願の早稲田大学の大学院に合格しました。そうです。彼女はJET日本語学校今年の第一号の合格者: "Aクラスのマンさん" です。おめでとうございます。(拍手)

それでは、何故「よく頑張ってた」との一言が彼女をそこまで不安にさせてしまったのでしょうか?中国語では、「よく頑張ってた」という言葉は「慰め言葉」として使われることが殆どからです。この言葉には「残念だったけど、よく頑張ってたし、もう気にするな」というニュアンスが含まれています。場合によっては「もうこれが君の精一杯でしょう。これが君の力の限界だから、仕方ないね」ということを控えめに相手に伝える時に使われる言葉でもあります。もちろん、皮肉で使われることも少なくありません。こういう背景がある中で、彼女が教授の「よく頑張ってた」との一言で落ち込んでしまうことを理解できないこともないでしょう?

では、この様な、似たような表現が聞き手または話し手の母国語或いは使い慣れた言語の違いによって、異なるニュアンスをもたらし、誤解を招く悲劇をどうすれば防げるのでしょうか?私たちがこれから日本語を勉強していく中で、どうすればその言葉の本当のニュアンスを忠実に習得できるのでしょうか?

ここでは、田中先生のお言葉をお借りしたいと思います。それは「先入観を捨てること」です。先入観を持ってしまうと、ついつい自分の母国語でのニュアンスに釣られてしまい、いつまでたっても、日本語でのニュアンスを理解し、正しい使い方を身に付けることができません。一つの言語を学ぶ時は、その言語で学んだ方がいいと思います。例えば、日本語を学ぶ時には英語や中国語や韓国語など、いわば外国語で書かれている教科書を使わず、日本語で書かれている教科書を使うのが最も望ましいと思われます。

お湯を容器から容器へと移す度に、熱が失われていく光景を思い出してみましょう。それと同じ様に、言葉を他の言語に訳す度に、本来のニュアンスも微妙にずれていくでしょう。ならば、話す時も、書く時も、先に頭の中で母国語で考えてから日本語に訳すのではなく、最初から日本語で考えた方がいいと思います。例えば、(腕時計を観客に見せる)これはなんですか? これを目にした時に、母国語で、これは英語なら「a watch」とか中国語なら「手表」とか韓国語なら「シゲ」だと、考えてから、日本語に「腕時計」だと訳すのではなく、最初の最初からこの「モノ」は「腕時計」だと覚えた方がいいと思います。

頭の中に、スウィッチがあることをイメージしてください。そのスウィッチを「日本語」に切り替えることによって、物事を日本語だけで覚えましょう。そのスウィッチを「日本語」に切り替えることによって、物事を日本語だけで考えましょう。

僕は日本語をうまく話したくて、日本語を上手に話せる外国人たちにいつもアドバイスを求め続けてきましたが、より流暢に、正確に日本語を話すには、「日本語で日本語を学ぶ」これが最も重要ではないかと思います。

以上、僕のスピーチ「マンちゃんの涙」でした。

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