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Sakura は、またいつか咲く...

頼玫君さんは大学卒業後、
貿易会社勤務のかたわら通訳案内士の資格を取り、時々添乗員の仕事もしています。
2011年3月11日、台湾のお客さんを空港に送って行った時に地震に遭いました。
その時のことを書かずにいられなくて、何年かぶりに日本語で書いた作文とのこと。


2011年3月20日
頼玫君(01年3月卒業・台湾)

東北大震災発生から九日間が経つが、
今でも救援隊は懸命に行方不明者を探し、
被災者の方々はまだ避難所で
不安な毎日を過ごしている。
福島原発事故も危険な状態に置かれていて
このような悲惨な映像が毎日目に入る。

東京にいる私も
毎日余震が続き、
スーパーや薬局に物資が行き届いてない、
ガソリンも売り切れ、
放射線漏れの影響で怯える人々

....の中の一人だ。
この地で生活して12年しか経っていないけど、
地震なんて日常茶飯事で慣れているのに
大きな災害に遭い慌てている
こんな日本を見るのが初めてで
悲しくてショックを隠せなかった。

しかし

日本にいるからこそ
色々と勉強させられることがたくさんあった。



思い出せばあの日、
ちょうど空港で検問所のところで地震が起きた。
お客さん達がパニックを起こし、
取りあえず安全な所に路上駐車してもらい、
様子を見ていた。

しばらく大きい余震が続いたので
警察に「危険だからバスから避難しろ」と言われた。

にも拘らず、
ドライバーの小松さんは責任感が強くて
どうしてもバスから離れないと言って
一人残った。

我々は心配しながらも指示に従い、
空港のスタッフ達と一緒に指定された場所に避難した。
そのあと
JALの運搬車がすぐ来て防寒具が運ばれてきた。
地上係員達は半袖で見るからに寒そうなのに
避難しに来た人々に寝袋と毛布を配った。
警察官もすぐさま現場をコントロールし、
皆を安心させようとした。


ようやく
成田空港1階点検が終わり、
我々は屋内へ移動するよう誘導された。
初めて空港内で被災地の凄まじい映像が目に入り
唖然としてる一方、
私達みんな無事に生きていることに感謝した。
本当に不幸中の幸いだ。



そのあと
空港のスタッフが冷静に対応して、
素早くビスケットと水を配り始めた。
日本人の毅然とした態度を尊敬しつつ、
恐らくこのまま皆で一夜を過ごすのだろう
という暗黙の了解のもと、
誰一人文句を言う人はなく
平穏な夜が来るように静かに祈っていた。

しかし、
一晩大きい余震が続き
不安に襲われ、殆ど眠れなかった。

ようやく朝が来て、
お客さん達を無事に飛行機へ送り込むのに一心で、
お客さんが搭乗券を手にして
安堵した表情を浮かべているのを見て私もホッとした。

その後も他のお客さんの事で処理に追われる一日だった。

目が回る程忙しかったから、
悲しくてショックな気持ちを紛らわすことができたけど、
家に帰ったら
ニュースで残酷な現状が嫌と言うほど目につき、
災害がどんどん拡大し
段々と心細くなって怖くなった。



物資の不足、
余震の関係、
福島原発の問題で
人々が東京から離れようとした。
少し切ない思いがした。

人はみんなそれぞれだから
仕方ないことだと理解している。
私も不安な毎日を過ごしているけど、
国に帰りたいと思わなかった。

むしろ
日本はこれからきっとよくなると信じ、
復興して元気になっていく姿を
この目で見たくて仕方なかった。

しかし、
台湾にいる家族が私のことを心配して、
やはり安心させようと
一時帰国することを決めた。

私はただ東京で暮らしてる台湾人の中の一人に過ぎない。
今の私にできることは義援金と節電しかない。

けれど、

危難の時こそ
国へ逃げるより
東京で日本の皆様と一緒に乗り越えたかった。

何の意地なんだろう...



私が思うには、
日本人同士の結束力が強く
社会に対する一定の信頼もある中、
みんな一人一人命をなげうつほど
自分の職責を全うしようとしている姿は
とても尊く 心に染みるものがあった。

そしてその中にある一体感が
不思議と私にとっては居心地がよく、
不安の中でも細やかな絆を感じることができるのだ。
この気持ちが言葉ではうまく表現できないと思いながら、
気づいたら今日に至った。
......
日常なことが当たり前ではなくなった時、
どういう風に強く生きて乗り越えていくか、
その模範を日本人が自ら犠牲になって、
我々に懸命に訴えてる。

だから

我々も常に家族や周りの人たちを思いやり、
日常に溢れてるささやかな幸せを見つけ、
前向きに生きていこう。

そして

いつか
きれいな桜が見られる日を
心待ちにして温かく迎えよう。



日本

ファイト!!

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ありがとう

頼玫君さん、ありがとう。ほんとうに、はげまされます。頼さんの尊敬に値する国にしていきたいです。ずっと見ていてくださいね。
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