人生で大切なこと
「2012 JET日本語学校 スピーチコンテスト 優秀賞」
SISSOKO, Ekaterina(ロシア)
私はみなさんに日本語と日本の生活が私の人生に与えた影響について発表したいと思います。
私は子どものころは、とても活発で社交的な子どもでした。しかし、9才のころから、私がハーフだという理由だけで周りの人にうまく受け入れられなくて、傷つけられるようなことを言われたり、何もしていないのに、嫌な目つきで見られたりするようになりました。それから、私は人と接する機会を避けるようになり、目立つようなことをしないように生きていくようになりました。
頭の中でこれではいけないと思いながら、家族に迷惑をかけたくないと思っていた私は、不平等なことと戦う勇気が足りませんでした。
中学生の時、私は初めて日本に来ました。
SISSOKO, Ekaterina(ロシア)
私はみなさんに日本語と日本の生活が私の人生に与えた影響について発表したいと思います。
私は子どものころは、とても活発で社交的な子どもでした。しかし、9才のころから、私がハーフだという理由だけで周りの人にうまく受け入れられなくて、傷つけられるようなことを言われたり、何もしていないのに、嫌な目つきで見られたりするようになりました。それから、私は人と接する機会を避けるようになり、目立つようなことをしないように生きていくようになりました。
頭の中でこれではいけないと思いながら、家族に迷惑をかけたくないと思っていた私は、不平等なことと戦う勇気が足りませんでした。
中学生の時、私は初めて日本に来ました。
その時、アパートの場所が分からなくて、一番最初に会った日本人の女の人に道を聞きました。その女性もアパートがどこにあるかわからなかったのですが、笑顔で私に「ちょっと待ってね」と言って、コンビニに走って行きました。そのあとも道で人を呼びとめて聞いたり、とにかく一生懸命私を助けてくれようとしました。そして、やっと行き方がわかったときも、その女性は自分があまり役に立たなかったと言って私に謝りました。私はとても驚きました。ロシアで外国人が同じ状態になったらきっと道を聞かれた人は悪口を言います。もし、その人が道がわかっても、面倒くさそうな顔で道を教えるかもしれませんが、それ以上、期待しないほうがいいでしょう。
3回目に日本に来た私は勉強だけではなく、旅行もたくさんしたので、人にわからないことを何回も聞いたことがあります。嫌そうに道を教えてくれた人もいましたが、それはとても珍しいことでした。こうして、私の中にある山ほどのコンプレックスがだんだん弱くなってきたのを感じました。私は、日本に来て、体を反らし、堂々と、もっと良い姿勢で歩けるようになったのです。
ロシアで受けた目つきと日本人の視線が全く違っていました。日本人の目には敵意ではなく、子どもが持っているような好奇心がありました。そういう目で見られるのが嫌ではありませんでした。
私のクラスにはいろいろな国から集まった全く違う個性を持っている人がいます。私たちは誰がどこの国籍の人なのか考えずに毎日を楽しく過ごしています。ありのままの私はみんなに受け入れられ、私たちはみんな、この国の人々に受け入れられました。私の今の気持ちはみんなに感謝しきれないほどの感謝です。それは言葉では語れないことだと思います。
この世には、私が思っていたように自分が人間らしい人生をおくる権利がないと思っている人もきっといるでしょう。そして私はその人に言いたいです。「あなたも人間ですよ。みんな人の人生は等しく大切であるから、他の人が何と考えようと、自信を持ちなさい。」と言ってあげたいです。
私は感謝の気持ちをみんなにうまく語ることができませんが、この言葉を誰かに伝えることによって、私の経験やまわりの人の努力が無駄にならないと思います。
これから私たちはそれぞれの人生を歩んでいきます。他の人に傷つけられたり、裏切られたりして、生き続けます。今まで価値があったものが意味をなくすことも自分が何のために生きるか、どうしてこんなことをするか、色々と考えることもあるでしょう。それで戸惑ったり、頑張れなくなったりするでしょう。人生の道は簡単なものではないので、疲れた時は休憩が必要なのです。それは恥ずかしいことではありません。しかし、希望は決して捨ててはいけません。人生で一番大切である「信じる」ことから色々なものが生まれてきます。私たちの夢を、精力を、感情をその小さな心の光が生み出して、他人に定められた境界を壊す力を持たせます。
そして最後に皆さんに言いたいことがあります。夢を信じて、人を信じて、自分を信じて、世界を広げる希望を心の中に持って、一生それを守り続けてください。
3回目に日本に来た私は勉強だけではなく、旅行もたくさんしたので、人にわからないことを何回も聞いたことがあります。嫌そうに道を教えてくれた人もいましたが、それはとても珍しいことでした。こうして、私の中にある山ほどのコンプレックスがだんだん弱くなってきたのを感じました。私は、日本に来て、体を反らし、堂々と、もっと良い姿勢で歩けるようになったのです。
ロシアで受けた目つきと日本人の視線が全く違っていました。日本人の目には敵意ではなく、子どもが持っているような好奇心がありました。そういう目で見られるのが嫌ではありませんでした。
私のクラスにはいろいろな国から集まった全く違う個性を持っている人がいます。私たちは誰がどこの国籍の人なのか考えずに毎日を楽しく過ごしています。ありのままの私はみんなに受け入れられ、私たちはみんな、この国の人々に受け入れられました。私の今の気持ちはみんなに感謝しきれないほどの感謝です。それは言葉では語れないことだと思います。
この世には、私が思っていたように自分が人間らしい人生をおくる権利がないと思っている人もきっといるでしょう。そして私はその人に言いたいです。「あなたも人間ですよ。みんな人の人生は等しく大切であるから、他の人が何と考えようと、自信を持ちなさい。」と言ってあげたいです。
私は感謝の気持ちをみんなにうまく語ることができませんが、この言葉を誰かに伝えることによって、私の経験やまわりの人の努力が無駄にならないと思います。
これから私たちはそれぞれの人生を歩んでいきます。他の人に傷つけられたり、裏切られたりして、生き続けます。今まで価値があったものが意味をなくすことも自分が何のために生きるか、どうしてこんなことをするか、色々と考えることもあるでしょう。それで戸惑ったり、頑張れなくなったりするでしょう。人生の道は簡単なものではないので、疲れた時は休憩が必要なのです。それは恥ずかしいことではありません。しかし、希望は決して捨ててはいけません。人生で一番大切である「信じる」ことから色々なものが生まれてきます。私たちの夢を、精力を、感情をその小さな心の光が生み出して、他人に定められた境界を壊す力を持たせます。
そして最後に皆さんに言いたいことがあります。夢を信じて、人を信じて、自分を信じて、世界を広げる希望を心の中に持って、一生それを守り続けてください。